社長歳時記 2021年11月

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「ひと手間」

 家族から外食をして帰ると連絡があり、 一人での夕食になった私 はインスタントラーメンを作る事にしました。

 唯一の得意料理のラーメンには私なりにこだわりを持っています。  まず水は少な目で濃い味に、麺はかき混ぜず自然にほぐします。  

 そして大事なのが調理の間にラーメン丼にお湯を張り、 容器を しっかり温めて、熱々の状態で食べるのです。  

 この3つのこだわり通りに出来上がったラーメンですが、 鍋から 丼に移している時に、不思議な現象が起きたのです。

 鍋から少し移しただけなのに、丼では倍の量になっているのです。  

 そのまま、 勢いよく全部移すと、 スープが溢れてしまい、 そこで、 やっと丼の保温用の湯を、捨て忘れていた事に気付いたのです。

 しかし貧乏性の私は何とか食べようとスープを飲んでみたのです が病院食が濃いと思えるほど、ほぼ白湯に近い超薄味なのです。

 それでもスパイスを効かせればと調味料を探したのですが、 肝心 のコショウはなくラー油とキムチと梅干を見つけました。

 幸い、 好きな食品揃いでしたので、 全部入れてみたのですが、 余計 に複雑で薄味なラーメンになり、完食は諦めました。

 回転寿司から帰ってきた孫に一部始終を話すと 「余計なひと手間 かけるからいね!」とスープ以上に情の薄い言葉が返ってきました。