社長歳時記 2024年2月

  • 投稿日:

  • カテゴリー:

「左折、右折、そして親切」

萩の現場近くで狭い路地に迷い込み、立ち往生してしまった私はチ ラッと見えた左側の広い道に迂回しようと、左折する事にしました。  

 三叉路は狭く、何度も切り返しやっと曲がれホッとしたのも束の間、 この道も左右に並んだ電柱のせいで、道幅が狭くなっています。  

 これは引き返すしかないと、駐車場で方向転換をし、さっきの三叉 路を右折し戻ろうとしたのですが、何度切り返しても曲がれません。  

 左折できたのに、なぜ右折できないのかと車を降り確認すると、右 のドアミラーは門柱にバンパーは塀に、今にも当たりそうなのです。  

 想定外の状況に愕然としていると近所の夫婦に声を掛けられました。  「こりゃ曲がれん。そこで向きを変えて真っすぐ出た方がええ」と旦 那さん。

 「うしろは見るから、あんた前を見てあげさん」と奥さん。    

 息の合った二人の誘導のお陰で何とか再度、方向転換が出来ました。  しかし一度は断念した狭い道を前に躊躇していると「大丈夫!この 先で左折したら広い道に出れる」と旦那さんに背中を押されました。  

 その言葉通り電柱スレスレでしたが通り抜ける事ができ、ふとルー ムミラーを覗くと、まだ遠くなった駐車場には二人の姿がありました。  

 その光景にホームで見送られる息子の気分になり「父さん母さん ありがとう」と手を振りました。歳は私と大して変わらない二人ですが。  

 待っていた社員に、良い話だろうと自慢気に言うと「そもそも、ここ に、その大きい車で来るのが間違い」とひと言。遅刻してごめん。