社長歳時記 2020年12月

  • 投稿日:

  • カテゴリー:

「消えた財布の中身」

 先月末に定年を迎えたT君の送別会を開き二次会、三次会と盛 り上がり楽しく終わりました…が。  

 翌朝の日曜日、昨晩履いていたズボンの財布を取り出し、中を見る と支払いの為に入れていた金が全く減っていないのです。  

 一次会の会場を出る時に、二次会の支払いの金を事務員さんか ら預かり財布に入れたのに、なぜか払ってないようなのです。  

 お金があるのに支払いをしなかった事は一度もない私は、この不思 議な出来事が理解できませんでした。  

 そのあたりの記憶が曖昧な私は心配になり店の人に確認すると 支払いの時に財布は出したものの、狐につままれた表情で中身を 見せながら今日はないのでツケてくれとで頼んだそうです。  
 
でも翌朝には手つかずのままの金が入っているのです。  この手品のような出来事に頭をひねっていると社員から2つの証 言が、更に2つの証拠が出てきて、やっと謎が解けたのです。  

 証言① T君は財布を店のソファの上に落としていた。  
 
 証言② 親切な私は財布を拾ってあげたが、酔っぱらっていた。  

 証拠① ズボンから私の財布と似た、もう一つ財布が出てきた。  

 証拠② 財布の中の免許証でT君の物である事が判明した。  



答え T君の財布を拾ってポケットに保管してあげたまでは良かったのですが、支払いの時にはポケットを間違い自分の財布ではなくT君の財布を取り出したのです。
          
 当然、入れたはずの中身があるはずもなくツケを頼んだのでした。そりゃ、自分の財布の中身は減るはずもないですよね。我ながら情けない。