社長歳時記 2020年10月

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「裸の王様」だったとしても

 知り合いのスポーツジムの先生は、私と初対面の会員さんを見つけると「この人、何歳に見える?」とクイズを始めます。

 その質問をされた人は「え~、何才だろう」と頭をひねると「実は○○歳なんですよ。見えないでしょう?」と先生が言うと会員さんが「全然、見えな~い」と合わせ、先生は笑顔、私は照れ笑いのパターンが日常でした。

 が、そんなある日、たまたま立ち寄っただけの、たまたま居合わせたトレーニング中の若者に例のクイズ「この人、何歳に見える?」を先生がいきなり出題したのです。

 久し振りのクイズに少し驚きはしたものの、またいつものパターンだろうと高をくくっていると、その若者は何の迷いもなく「う~ん、60歳?」と答えたのです。
 
昨日62歳になりたての私は、たったの2歳差の、ほぼ実年齢ぴったりな回答に、いつもの照れ笑いをするどころか「ほら~、ほぼ正解やないか~い」と恥ずかしさをひきつった笑顔で隠すのが精いっぱいでした。
 
しかし、この正直過ぎる、いや正直な若者のお陰で、おだてに乗り、若いと勘違いしている私の姿は「裸の王様」だったと気付かせてくれたのですから感謝です。

 とはいえ王様(私)としては2歳と言わず、せめて5歳は少なめに答えるくらいの忖度は正直、欲しかったのでした。