社長歳時記 2023年1月

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「魔法の体温計}

 急な寒波の到来に慌てた私は車の暖房を効かせ、ダウンジャケット を着こんだのですが、手遅れだったのか熱っぽい気がしてきました。  

 風邪ならまだしもコロナだったら、今から昼食をしようと向かっている 食堂に迷惑なので、諦めて帰ろうかと車の中で悩んでいました。
 
 でも、わざわざ萩まで来たことだし、とりあえず本当に熱があるのか を確認してから、決めようと体温計を買いに行きました。  

 ドラッグストアで買ったばかりの体温計を駐車場の車中で脇に挟み ピピッ音を待ち高熱を覚悟しながら表示窓を覗くと【36.5℃】でした。  

 こんなに首筋が熱いのにおかしな事があるものだと今度は体温計 を脇の奥に差し、音の後も暫く挟んだままにしておいたのに【36.5℃】  

 新しい体温計だから使い方が違うかもと取扱説明書を読み直した ものの特に変わりはなくマニュアル通りに再測定しても【36.5℃】  

 本体は新品、電池の充電も満タン、使い方も正しい体温計に三度も 【平熱】と告げられる内に、段々、私の勘違いと思えてきました。  

 そういえば手を当てた首は熱いという程でもないし、だるさも抜けた 上に食欲まで増してきたので、今度は迷いなく食堂へ向かいました。
 
 店に着き、早速、奥さんに魔法の体温計に救われなかったら、ここに 辿り着けなかったと話すと「ただの厚着のし過ぎでしょ」と笑われました。
 
 その言葉通り、少し着ぶくれた私は鍋焼きうどんを食べながら、滝の ような汗をかいていました。「病は気から」ってあると思います。