社長歳時記 2026年10月

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「吊り橋効果?」

 娘の職場の人から、結婚式の間、猫を4日間預かってほしいと頼まれました。 やって来たのは、キジトラの10歳のメス猫「テンちゃん」です。

 知らない家が不安なのか、部屋の隅っこから動きません。

 心配になり、初日の夜は一緒に寝たのですが、結局一晩中、部屋の隅にいました。 二日目は「私がいない方が落ち着くかも」と一匹で寝かせました。

 ところが、寂しかったのか隣の倉庫に入り、狭い物陰に隠れていました。

 そんな様子が気になり、最後の夜だし、おじゃま虫かもしれないけど、もう一度一緒に寝ることに。

 でも、今夜も部屋の隅っこから離れません。

 「あ~、このままお別れか」とあきらめて寝ていると、深夜2時ごろ、突然の大雨と激しい雷で目を覚ましました。

 人間の私が飛び起きるほどですから、猫のテンちゃんはもっと怖いだろうと、抱きかかえて私の布団へ連れてきました。

 すると雷が鳴っている間は膝の上にいてくれるのですが、鳴りやむと元の場所へ戻ってしまいます。 ところが、その夜の雷はしつこく鳴り続けます。

 そこで思いついたのが、いわゆる「吊り橋効果」です。 怖さや緊張による胸の高鳴りを、一緒にいる相手への好意と勘違いするという、あれです。

 「これはチャンスかも」と、雷が鳴るたびテンちゃんを抱きかかえては「ヨシヨシ」と声をかけ続けました。

 すると、なんと雷が収まっても布団から離れず、無防備にお腹を見せてゴロン。

 おまけに見向きもしなかった猫じゃらしで遊びだし、ついには私の腕に両足を載せ、腕枕でスヤスヤと寝てくれました。

 初日は「一日も早くお迎えに来て」と思っていた私ですが、今では「もう帰っちゃうのか…」と別れを惜しむほどに。

 どうやら吊り橋効果は、猫にも人にも効くようです。

 さらに人間には、長期間引きずる後遺症まで残るようです。

 「カムバック、テンちゃ~ん!」