社長歳時記 2026年7月

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「意外な記憶力?」

 リフォームをご紹介いただいたお宅へ、ご挨拶に伺ったときのことです。

 娘さんからは「母の家」と聞いていたので、以前お会いした同い年のお母さんのお宅だと思い、気軽な気持ちで玄関先に立っていました。

 ところが、出てこられたお母さんを見て、内心少し戸惑いました。前回はマスク姿だったせいか、この日は印象がまるで違って見えたのです。

 挨拶をしているうちに、ある勘違いに気づきました。 以前お会いしたのは、娘さんの実のお母さん。私がこの日伺ったのは、ご主人の実家です。

 ということは、目の前にいらっしゃるのは義理のお母さんじゃないですか。

 印象が違うどころか、顔が違って当然でした。 私はポケットにしまった名刺を慌てて取り出し、何食わぬ顔で「初めまして」と手渡して、なんとかその場を乗り切りました。

 帰りの車で「お母さんが違ってた」と一人で苦笑いしていたのですが、初対面のはずなのに、なぜか昔に会ったような気がするのです。

 「どこかで会った気がする」と考えながら車を走らせていると、会社に着くころ、突然、朝の通学風景が浮かんできました。改札に急ぐ学生たち。

 その中にいた一人の女子高校生です。 「あ~! あの人、高校時代に見かけていた人じゃ!」と思わず声が出てしまい、運転席の社員は怪訝な表情でした。

 一度そう思うと、気になって仕方がなく、娘さんに聞いてみました。

 すると予想は的中。

 私が高校時代に見かけていた人で、間違いありませんでした。

 あの玄関先で、すぐに思い出せていたら、もっと話が弾んだのに。

 今思えば、もったいなかったな~。

 最近のことは忘れても、昔のことは覚えている。

 これはよくある老化現象らしいです。 でも友人にこの話をすると、「そこまで覚えていると、ちょっと気味が悪い」と言われました。