社長歳時記 2020年11月

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「消えた車」

 会社の部屋で仕事をしていると慌てた様子の事務員さんが「社長、事務所の軽自動車の箱バンがないと末冨さんが言っているのですが、ご存じですか?」と尋ねてきました。

 私はポケットの中の車のカギを確かめながら「いや、知らんよ。鍵はここにあるし、スペアキーを盗られたんやろうか?」と答えました。

 しかし、会社の側に停めている車を白昼堂々、盗むなんて、腹立だしくも、泥棒にしておくには惜しい奴だと妙な感心をしていると、続けて「社長さっき、箱バンに乗って出られましたよね?」と尋ねられました。

 私は記憶を辿りながら「確かに乗ったけど、帰ってきてからは知らんよ。あとから誰かが乗ったんやろ?」と答えました。

 しかし、私はそんな短い会話の中にも、ヒントを見つけ名探偵コナン並みの推理で犯人らしき人物を特定していたのです。

 その推理とは、まずその人物は会社から離れたホームセンターのコメリにしかない商品を買いに行ったのですが、まだ開店していなかったのでUターンし、会社のすぐ側のナフコで代わりの物を買い会社に帰ったのですが、なぜか、その後に元鍵も合鍵もあるのに車がなくなっていたのです。

 さて、この一連の行動から犯人が浮かんできましたか?更にふたつのヒントです。

 ヒント:①普段、ナフコは近いので徒歩で行き返りしていた。
     ②最近、物忘れが多いと言っていた。



  答え そう、あなたの推理通り、犯人は社長(情けない) 普段は歩いて行くので、習慣で車を忘れて歩いて帰ってしまったのです。