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「見守り隊？」

　萩のコンビニ前で観光地名の書かれた紙を手に、ヒッチハイクをしている外国人観光客の男性二人組を見かけました。

　普段なら声をかけるはずが、この日は転倒して打った肩の痛みで身振り手振りができず、ジェスチャーなしで私の英会話が通じるとは思えず、ためらっていました。

　誰か早く停まってくれと祈りながら見ていたのですが、車は通り過ぎるばかりで、高校生時代に汽車に一本乗り遅れて、ヒッチハイクで帰ろうとした時の状況と似ていて他人事とは思えないのです。

　もし誰も停まらないなら、私が乗せるしかないと思っていると、コンビニから出てきた若者が観光客に話しかけるとすぐに笑顔で車に乗り込みました。

　これで一安心と思ったのですが、高校生の時に乗せてもらったイカツイ外見の運転手さんに学生の私は黙りこくっていたのを思い出し、見知らぬ人と同乗した彼が心配になりました。

　余計なお世話と思いつつも車間距離を取りながら、しばらく見守り走行をしていると、彼らの車は長門市のショッピングセンターに入って行きます。

　確かに、この場所なら観光地への方面に帰る人も多くて安心です。

　彼らの車を見送りながら運転手の彼には「センキュー」と外国人観光客には「ハブ・ア・ナイスデー」と絞り出したカタコト英語で別れを告げ、見守り隊も家路につきました。

　よくよく考えると、私はただ同じ方向の車の後ろを走って帰宅しただけなのですが、なんだかいい話になってますね。テヘッ。