社長歳時記 2024年10月

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「迷い猫」

 リフォーム現場へ向かう狭い路 地に数人の女性とうちの社員が立 ち話をしています。  

 「何かあったの?」と尋ねると、 目の前の空き家に猫が10日間も 閉じ込められているけど、鍵が掛 かっていて助け出せないので、と りあえず家を販売した不動産屋 さんに連絡をし、到着を待ってい るそうです。  

 「多分、どこかの隙間から入った ものの、出られなくなってしまった のだろう」と、猫を可愛がっていた お母さんは嘆いていました。  

 そうこうしていると不動産屋さ んが到着したのですが、家の鍵は 見つからなかったので窓ごと外そ うとサッシ屋さんに連絡をしたけ ど、まだ時間が掛かりそうだとい うことでした。  

 何か手立てはないものかと社員 が家の周りを調べていると、2階 に鍵の掛かっていない窓があると いうので、不動産屋さんに相談し、 家の中に入らせてもらいました。  

 階段から降りてきた社員が玄関 の内鍵を開けると、猫は痩せては いましたが、自力で歩き「ニャー」 と啼きながら出て来た姿に歓声が 上がりました。  

 しばらくするとお母さんも落ち 着いたようなので、聞きそびれて いた猫の名前を尋ねてみました。  

 すると「茶色の毛だからチャウ やろ。普段はチャウチャウと呼ん でる」と聞かされた瞬間「あ~、 もっと早く聞けば良かった」とひと り呟いていました。  

 さっき不動産屋さんに名刺を渡 した時「早速この空き家のリフォー ムを、さしてもらおうと思うてから 上手やね」と皆にジョークを言わ れたものの、うまいツッコミが返せ ず笑ってごまかしたのです。  

 もっと早く猫の名前を聞いていれ ば、こう言ったのに。「ちゃうちゃう」