社長歳時記 2022年10月

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「送風機(ブロワー)の新用途」

 「萩城郭保存会」のボランティア活動に参加し始め、かれこれ5年 経ちますが、ずっと抱えている悩みがあります。  

 それは休憩時間を皆に知らせること。「休憩、休んで~!」と大声 で叫んでも草刈り機の音にかき消され気付いてもらえないのです。  

 回転している草刈り機は危険なので、遠くから大袈裟に身振り 手振り、目の前に小枝を投げたり、休憩前に一苦労です。  

 そこでエンジン音に負けない様にと拡声器を購入しボリューム 全開で呼ぶのですが、草刈り機の全開モードの音には勝てません。  

 そんなある日、私がホウキで大量の落ち葉を掃いている姿を見 かねた副会長が小型の送風機(ブロワー)を買ってきてくれました。  

 見かけの割には落ち葉だけでなく土までが吹き飛ぶ程のパワーに 感動した私は他への有効利用を模索しながら作業をしていました。  

 そして次の休憩時間には早速、閃いたアイデアを実践する為に 草刈り機で作業中の会員の5mくらい後方に回り込みました。  

 次に会員の背中をめがけて送風機で強風を送ると怪訝な面持ち で振り向き送風機を抱えた私を見つけると誰もが一様に笑いました。  

 しかし、この風が合図だと分かると、すぐに作業の手を止めてく れ休憩しながら「涼しくていいね~」と褒められ嬉しくなりました。  

 これで調子に乗った私は、これから休憩は送風機で知らせようと 言うと「でも冬は寒いから嫌だな~」との声。ごもっとも…。